OpenStack Days Tokyo 2016に行ってきました
仕事の都合で2日目のみ参加。
【エンタープライズに聞くOpenStack活用の心得。なぜOpenStackの導入を決めたか。】
事例紹介のセッション
●JFE
歴史のある製鉄業ということで、生産管理システムの基盤が古くてベンダー依存が激しい。
これをすべてOpenStackで置き換えていく。
マルチベンダーのハードウェアやシステムをOpenStackをラッパーとして使用する構想。
→別な依存が発生してるようにしか見えなかった…
●docomo NFVの基盤としてOpenStackを導入。 OpenStackのバージョンアッププランに不満。 連続でなくともバージョンアップできるようにしてもらいたい。
●富士通 すべての社内システムを自社クラウドへ。ということでK5のお話。
クラウドのいいところはブラックボックス化だと思うが、富士通ということで顧客へ障害時に色々と説明をさせられる…との嘆き。
今のところ、富士通の社内システムは10分の1程度しか移行できていない…
【VA Linux Systems Japan株式会社 - お客様をリードするOpenStack向け開発・障害解析の事例ご紹介】
YahooのOpenStack導入に初期から関わった。
現在もVA Questというサポートサービスを使ってもらっているが、Yahooのエンジニアはできる人が多いので、OpenStack自体の問い合わせは少なく、その下のKVMやカーネルの問い合わせが多い。
【伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 - OpenStackの導入を検討している方へ ~OpenStackの成功の秘訣と失敗談~】
元ユーザ会会長の中島さん。会長交代していたの知りませんでした。
●まずは
- 最近の技術は現実世界のストーリーにまで影響を及ぼす。
- 間違った導入をした場合は、帳尻合わせが難しくなる。
●典型的な失敗例。
- 古い常識のままインフラ部隊がOpenStackを構築。
- パブリッククラウド使うからもういいよ。となってしまい、経済モデルとして破綻。
- クラウド環境で動かすためのアプリ設計、開発効率を上げるためのインフラ設計の両輪が必要。
●何を捨てて何を得るのか。
- 捨てられるモノ、残す必要のあるモノ、新しく必要だったモノの見極めが重要。
●文化改革を成功させるためには
- 理解、戦略を決めた上で設計、構築、運用することが必要。
●SolineaがHYUNDAIでOpenStack基盤を構築した事例。
- PoC大事。
- 定量的な比較で投資に値するとのコミットメントを経営層から獲得。
- PoCからの学びも大事。
- キャパシティプランの導出、将来のネットワーク要件かのネットワーク設計、高性能なブロックストレージの必要性がわかった。
- 企業全体の運用能力の革新にむけて、独立したコミッティの必要性を確認。
- 古い頭の人に権力持たせたらダメ。
●ドイツ証券取引所の事例
●グローバル衛星放送会社の事例
- 企業の成長、買収によって顧客増加したことによるシステムキャパシティ不足。
- スーパーボウルの中継時にスパイクするんだけど、それに合わせたサイジングでは平日のリソース稼働率が低すぎる。
社内にOpenStack基盤を構築し、スパイク時はAWSにオフロード。
構築ドキュメント→テストドキュメント→デプロイ、が従来のインフラ構築のワークフローでリリースまで数ヶ月かかる。
- 構築もテストもコード化→git、Jenkins、SERVERSPECなどでコードレビュー以外は自動化。
●成功顧客の共通項
- クラウド導入の目的が明確。
- 段階的なプロジェクト計画。長期的運用を見据えた計画がある。
- 責任ある人材を集めてCOEを組織。(Center of Excellence)
- 必要な人材の教育、育成に十分に投資。
●まとめ
- 最終的には技術ではなく人。正しく理解しているかが重要。
技術への理解/戦略/適切な投資が必要。
【NTTコミュニケーションズ株式会社 - OpenStackを利用したEnterprise Cloudを支える技術】
ECL2.0のお話。 自分が使ってみた印象としては、
- 現在、性能検証中だが個々のパーツは悪くない、というか性能はけっこう出てる。
- ただし、運用サポートなどがまだまだ追いついてない印象。コントロールパネルの使い勝手が悪いのが一番のガン。
と、印象でだいぶ損をしている感じ。
発表はまさかの海外講演からの流用で英語スライドw
●要件
- 伝統的なITとクラウドネイティブなIT。
●ソリューション
- VM-HAは伝統的なIT(PetModel)の要件から実装した。
- OpenStack自体はアプリケーションはクラウドネイティブな形でデプロイされるべきだ、という考えのため実装の予定がない。
- Masakari/Pacemaker/Corosyncを使用し、コンピュートノード障害、VMダウンを検知。
- VM-HA自体はメタデータで指定しない限り発動しない。
【ニュータニックス・ジャパン合同会社 - ITインフラの技術トレンド『ハイパーコンバージドインフラ』とOpenStackの連携】
CloudStackのコミュニティやってます、で会場から軽い笑い。
- 2U1ノードで80TBのモデルを予定している。
- Acropolis OVM(Acropolis Driver)を導入することで、OpenStackからNutanixが制御可能になる。
- OpenStackはNutanixクラスタ全体を1つのホストとして認識する。
- インフラ拡張がNutanix側の操作だけで完結。
OpenStackの場を借りて、ほぼNutanixの話で終わったw
お目当てのノベルティだったNutanixのステッカーをいただいてきたので、ノートPCの空けてあった真ん中のスペースに貼った。